パテ埋めや塗装をキレイにするコツってある?
やる気があればOK!『本気』でヤレば素人でもかなりキレイにできるよ。
YBR125が立ちゴケしてタンクがべっこりヘコんでから5年、「サビなきゃ良いや」と適当にパテ盛り&塗装していた箇所が剥がれてきました。
そこで今回は、「タンクの凹み修理」と「スプレー塗装」に素人が本気で挑んでみました。
ビフォーアフター(タンク修理前後の比較)
ビフォー(Before)
タンクの凹みサイズは
- 幅 :9cm~10cm
- 高さ:6cm~7cm
- 深さ:2cm程度
凹みの写真撮り忘れたので、イメージで
タンクの凹み方としては、CB400SF – バイクタンクデントリペア ←この画像に近く横20cm・縦10cm超の凹みに加え、中心部や他数ヵ所にサビが発生している状態
もちろんデントリペアも複数回試しましたが、凹みが深かったためか全く戻らなかったので、凹みは全てパテで補修することにしました。
これは今回の初期パテ盛り画像です。
今回の本格的なタンク修理を行う前は、画像よりも雑なパテ盛り+缶スプレー(黒)で遠くからは目立たない程度にしていただけとイメージしてもらえればOKです。
アフター(After)
どうでしょうか?
私的には、全く違和感のない仕上がり
既に何度か走り、数日経過しているので、よく見るとホコリが付いてしまっていますが、そこは抜きにしても自己満足度はかなり高いです。
「このタンクどこか凹んでたの?」って言われたいw
素人でも本気を出せばここまでキレイにできるとお分かりいただけただろうか?(笑)
どこまでやるか考察・計画について
最初に決めたこと
タンク修理を始めるときに決めた目標はこんな感じ
- 凹みを本気でパテ埋め
- 凹みを埋めたパテを削り、本気で段差をなくす
- アクリルスプレー塗装でタンクをマットブラック化
- 塗料が余ったときは、カウルもマットブラック化
追加事項
アクリルスプレー塗装が終わる頃まで迷っていましたが、アクリルスプレーはガソリンで簡単に塗膜が剥がれるとのことだったので、途中でタンクはウレタンスプレーまで塗装することにしました。
- パテや削り工程
- アクリルスプレー完了
- ウレタンスプレー(←New!)
準備したもの&購入したもの
家にあったもの
前回の余りホルツの厚付けパテ
紙ヤスリセット(100均でもOK)
削りカスが出て掃除が大変なので、下の耐水ペーパーがおすすめ
耐水ペーパーセット
その他に
- 段ボール×7 → 塗装中の汚れ防止用。大きめの方が敷き詰めるのが楽
- 無水エタノール → 脱脂用
- ウエットティッシュ → 水の垂れ防止・脱脂・汚れ拭きなど多用途
- マスク → 塗装時の塗料吸い込み防止
購入したもの:ホームセンター&通販
ホルツの厚付けパテは硬めでキレイに成形しにくいため、ソフト99の厚付け用パテも購入しました。
ソフト99うすづけパテナチュラルよりも全塗装色対応の方が安い。
上からつや消し黒で塗るためグレー。薄い色に塗る方は白がおすすめ
NFカラースプレー400ml(つや消し黒)×3(カウルも塗りたいので多め、タンクだけなら2本でOK)
近くのホームセンターで1本348円という激安価格のアクリルラッカースプレー
ウレタンスプレー(つや消し黒)×2(足りなくなると困るので)
タンクの塗装強化&仕上げ用(耐ガソリン対策)
丈夫なだけあって1本2千円代とお高い
塗装前のホコリ飛ばし用。塗装前こまめにエアーを噴射していると結構すぐになくなるので、最低2本は欲しいところ
ブルーシートで囲むなら、大きめを買いましょう。大きすぎると畳むのが大変なので、ベランダでやるならこれくらいがベスト
ここから実際のタンク修理作業に入っていくよ。
工程1:パテ埋め
パテは全部で3種類使用しました。
- ホルツの厚付けパテ
- ソフト99の厚付け用パテ
- ソフト99のうすづけパテ
ホルツの厚付けパテは余っていたので使用しましたが、パテを持っていない場合はソフト99の厚付け用とうすづけ用があればOKです。
パテ第1段階:凹みをなくす
ホルツの厚付けパテを盛って凹みを埋めていきます。
ここでは凹みと同じくらいか、一回り広くパテを盛ってください。
※ただし、一回り広くパテを盛る箇所は薄く!
ただし、盛りすぎると削り工程が大変になるので、厚みはなるべくタンクと同じ曲線を描くようにしましょう。
ホルツのパテはすぐに硬くなるので、成形はタンクの曲線より出過ぎないことを意識しました。
パテ第2段階:タンクの曲線をある程度成形
パテの量は第1段階よりもかなり少ないですが、第2段階は盛ったら付属のヘラで薄く伸ばし切るイメージでタンクの曲線を成形していきます。
1回で曲線が作れなければ、軽く固まるまで数分待ち、再度パテで成形しましょう。
工程2:研磨&うすづけパテ
削る前にタンクに貼ってあるシールは剥がしておこう。
研磨第1段階:タンクの曲線を成形
家にあった紙ヤスリの240番前後で荒削りし、600番 → 1000番耐水ペーパーと曲線を意識しながら磨きました。
研磨するときは手ではなく、こんな感じの平らにあてられるものや硬めのスポンジを使うと成形しやすいです。
拡大するとよく分かるのですが、厚付けパテは研磨すると所々凹みが見られます。
研磨第2段階:うすづけパテ+研磨
小さな凹みを補修するのがうすづけパテの役割なので、厚付けパテの凹みをうすづけパテで埋めていきます。
左側はうすづけパテ+研磨まで終えたところ
右側にも小さな傷があったので、うすづけパテで補修しました。
工程3:下地作り
下地作り第1段階:足付け+シール跡の除去
塗料をのりやすくする(密着性を高める)ため、タンク全体の表面を600番台の耐水ペーパーで削っていきます。
私は時短のため、先に320番で削りました。
※元々貼り付けてあるタンクのシールは上からクリアスプレーを噴いて剥がれにくくしていることが多く、剥がした跡が残るため、シール跡の段差もしっかり削っておきましょう。
下地作り第2段階:プラサフで塗料の吸い込み防止+密着度強化
1回目は「全体的に薄く」を意識してプラサフスプレーで塗っていきます。
プラサフスプレー前はエアーダスターでホコリを飛ばすべし!
※プラサフはパテのカラー塗料吸い込み防止と塗料との密着度強化効果があります。
※乾燥時間を短縮するため、スプレー後はドライヤーを使用しました。
下地が見えなくなったら、そこから数回塗り重ねてプラサフ完了!(数回はこの後研磨工程が入るため)
プラサフを噴いた後は硬化するまで最低1日は空けるようにしましょう。
プラサフを厚塗りして垂れたときはその場で耐水ペーパーをかけてもOK
下地作り第3段階:プラサフの表面を平滑にする
プラサフを塗っただけでは表面がザラザラです。
そのまま塗装しても問題ありませんが、仕上がりを良くするために、全体を1000番の耐水ペーパーでツルツルになるまで磨きます。
工程4:塗装
塗装第1段階:アクリルラッカースプレーでマットブラック化
アクリルラッカースプレーも噴き始めは薄く塗ることを心がける。
アクリルスプレー前もエアーダスターでホコリを飛ばすべし!
調子にのって適当に噴いているとアクリルラッカースプレーは垂れやすいので注意!
軽く硬化したら耐水ペーパーで研磨したよ。
- 厚く塗装 → 垂れる → 研磨 → 塗装 するよりも
- 薄く塗装を繰り返す方が結果的に早く塗り終わる!
- 重ね塗り時に乾燥時間を短縮したいなら、ドライヤーの使用がおすすめ
アクリルラッカースプレーを噴いた後は硬化するまで最低2~3日は水に濡らさないようにしましょう。
塗装第2段階:ウレタンスプレーで耐ガソリン対策
アクリルラッカースプレーは塗装面が弱く傷が付きやすい&ガソリンでアクリル塗料が溶けてしまうため、ガソリンや溶剤に強いウレタンスプレー(マットブラックカラー)も注文しておきました。
スプレーの缶 or 取扱説明書に載っている手順どおり、10分間放置プレイ・・・
- 容器を30秒ほど上下よく振る → 念のため1分振りました。
- 透明キャップをとる
- 鉄芯を石やコンクリートで最後まで押し込む
- 主剤と硬化剤を反応させるため、逆さにして約10分間放置
- 容器を30秒ほど上下に振って、主剤と硬化剤をよく混ぜる → 念のため1分振りました。
- 容器を正常に戻し、黒キャップを取り、スプレーする
※2液を反応させた後は容器内で固まってしまうため、その日で使い切る
もちろんウレタンスプレー前もエアーダスターでホコリを飛ばす!
アクリルのマットブラック上にウレタンのマットブラックで分かりづらいのと、強靭な塗膜を作りたかったので、ウレタンスプレーは5回以上重ね塗りしました。
光っているのはライトの反射
アクリルラッカースプレー後、乾燥が中途半端だとアクリルとウレタンが反応してシワや縮みが出ることがあるようですが、3日乾燥させたので何の問題もなく塗布完了!
やはり
ウレタンの塗布は乾燥が大切(乾燥命!)
のようなので、失敗したくなければ長めに乾燥しておきましょう。
- 耐油・耐ガソリン・耐薬品・耐候性に優れる
- 強靭な塗膜を形成
- 金属・木部・プラスチック・コンクリート・モルタル・スレートに塗布可能
※発色アルマイト処理をされたアルミ、メッキ部などは不可
当初はサイドパネルは足付け+アクリルラッカーのみの予定でしたが、ウレタンスプレーが余ったので塗布しておきました。
タンク凹みのパテ埋め&缶スプレー塗装でマットブラック化した結果
上から見て、タンクの左右カーブに違和感はありません。(パテ埋めしたのは左側:手前)
マットブラックのバイクなかなか良い味が出てるのではないでしょうか!?
塗装世界ではマットカラーが結構流行っているみたいですね。
作業場所の準備など、正直面倒だなと思うことはありましたが、終わってみれば考えていた以上にキレイに塗装できました。
業者に頼むと板金+塗装で5万円以上は取られるところを、DIYだと1万円でできました!
結果的に全体を通して学ぶことも多く、楽しく作業できたこともプラスですし。
これで次にタンクが凹んでも、心が凹むことはなくなるね!
いや、そんなことは断じてない!w
みなさんもバイクのタンクが凹んだら、自分でチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
問題点
作業場所をどうするか? →解決済
アパート住みなので、自由に作業できる場所が限られています。(特に塗装)
- 駐輪場で塗装 → 自転車なども置いてあるため、万が一塗料が付着してしまうと大変
- ベランダで塗装 → 大きめのブルーシートで囲めば、隣室へのスプレー臭対策。雨が降ってもOK
ということで、こんな感じにしました。
上から見た図
- ブルーシート#3000(3.6×5.4m)を購入
- 広げたブルーシートの端を折りたたみ、上から見て「コの字型」に
横から見た図
- ブルーシートの3.6m側を洗濯バサミで物干し竿に固定(右上)
- 物干し竿から地面に垂直に下ろし、ベランダ床を通り、反対側の窓の途中まで覆う(「Uの字」ではなく「Jの字」に近いイメージ)
- ブルーシート自体があまり汚れないように、塗装する箇所にはダンボールを敷き詰める
失敗談
バイクのタンクが凹み、心も凹んだリアルな話
5年前の雨上がり、バイクから降り、サイドスタンドで停めて数歩歩いたときでした。
ガッシャーン!!
振り向くと、私のバイクが左に倒れていました。。。
タンクはべっこり凹んでいます。
おそらく、タンクは花壇を囲んである枠(円柱のブロック)にキレイにジャストミート!!したようです。
原因は、雨でぬかるんだ地面の土
歩く分にはどうもありませんでしたが、バイクからするといつもより不安定だったみたいです。
私の心もかなり凹みました。
人生初のタンク凹みは悲しい気分になりますよw
今回の失敗談
ウレタンスプレーは1本2千円と高い!
ラスト寸前まで使い切ろうとしていると、「プシュプシュッ」と途切れたことにより数ヵ所明らかにスプレー跡が残ってしまいました。
最後まで使い切るとこうなることは知っていたのに!
まあDIYなのと、目立たない部分だったということで見て見ぬ振りをしましたがw
みなさんはスプレーを最後まで使いきらないようにしましょう。
現場からは以上です!
ではまた(#`・ω・´*)/
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