タイヤがヒビ割れてきたんだけど、タイヤ交換って高いよね?
自分でやればタイヤ代だけで、技術や知識も身に付くよ!
原付スクーターから125ccバイクに乗り換え&乗り出してから10年
オイル交換くらいで特に不具合もなく走れるYBR125は、コスパ最高クラスのバイクであることは間違いありません。
今回はバイク整備技術を身に付けるべく、自分でタイヤ交換にチャレンジしてみました。
意外と簡単でしたが、実際の交換作業中に問題点と注意点がありましたので、同じような方のため&備忘録として載せておきますので参考にしてみてください。
- バイクのタイヤ交換は素人でもできるか?
- タイヤ交換に必要な道具や工具を知りたい
- バイクショップに頼んだときと自分で交換したときにかかる費用はいくらか?
- タイヤ交換手順を知りたい
- 問題点や注意する点とは?
- タイヤ交換時に同時並行で手入れすべき点
- グリップの変化は実感できるか?
バイクのタイヤは素人でも自分で交換できるか?
はっきり言って工具さえあればできます。
交換方法や手順については、Youtubeやブログなどで予習しておけばOK
- タイヤ交換 – YBR MEMO
- 200,000km runner YBR125 (今回私が交換したタイヤはありませんが、YBR125で使えそうなタイヤが多数記載あり)
タイヤ交換に必要なもの・道具&工具
- 新品のタイヤ
- タイヤレバー →タイヤ交換には絶対必要
- タイヤクリーナー →ビードワックス代わり
- 万能グリース →タイヤ交換時のグリスアップ
- ゴムハンマー →アスクルナット引き抜き&挿し込み
- ステンレス角バット(トレー) →取り外したネジやナット入れ
既に持っている道具&工具で準備したもの
- 工具セット(メガネレンチ or ソケットレンチ&六角)
- トルクレンチ
今回交換する新品タイヤはGT601F
- 前輪:90/90-18(このサイズをフロントに履かせる場合、フェンダーの加工が必要)
- 後輪:110/80-18(無加工でOK)
タイヤ交換するときは前輪に「90/90-18」を履かせたいと思っていたので、フェンダーは既に加工済みです。
選んだ理由として
- TT100のような消しゴムタイヤではなく、寿命が長い
- 既にYBR125に履かせている人アリ&レビューでグリップはお墨付き
- 後輪は少しだけ太くしたい
- トレッドパターンが格好良い
道具&工具
私が購入したものはムシ&ムシ外しがセットなのは良かったのですが、すぐにリムプロテクターが破れたためおすすめできません。
Amazonでレビュー評価が良いものはこのあたり
別途ムシ外しの購入が必要
こちらはムシ&ムシ外しまでセットのもの
ビードワックスよりも滑りが良いらしい&吹き付けるだけなので楽
ビードワックスが良ければ、Amazonで最安&レビュー評価も4.2と高いもの
- 潤滑性・耐水性に優れたグリース
- 高速ベアリング・チェーン・ギア・ワイヤーロープ等の摺動部(こすれながら滑り合う部分)に
- 屋外機器の潤滑、防錆
500gもありますが、200gでもタイヤ交換程度であれば十分というより、かなり余るので少ない方でOK
ソケットレンチは安物の工具セットにあるものを使用
締め具合が分かるようにトルクレンチも別途購入しました。
一流の職人ではないので、レビュー評価が良い&調整幅が広めのものをチョイス
タイヤ交換時のバイクショップとDIYの費用・料金比較
ダンロップ GT601F 90/90-18と110/80-18の場合
項目 | バイクショップ | DIY(自分で交換) |
タイヤ代 | 店舗で購入すると20,000円以上 | 合計:18,874円(通販のため、ポイント分を引くと約18,000円) ・前輪:8,033円 ・後輪:10,841円 |
工賃 | 6,600~7000円程度(4本) ピット作業工賃 – 2りんかん 持ち込みの場合11,000~14,000円 商品持込時交換取付工賃 – NAPS | 0円(もちろん無料) |
道具・工具 | 不要 | 合計:3,965円(通販のため、ポイント分を考えると約3,500円) |
廃タイヤ処分料 | 1本297円~550円程度 |
タイヤ持ち込みで計算した場合
- バイクショップ:タイヤ代20,000+持ち込み工賃11,000=31,000円
(タイヤ代は店舗により変動あり) - DIY:タイヤ代18,000+工具&道具代3,500=21,500円
軽く計算してみた結果、9,500円得することができました。
約1万円あったら次のタイヤ代が半分出ますし、他に必要な整備用品なんかは余裕で購入できます。
持ち込みなしの場合は工賃が5,000円程度安いですが、タイヤ代が店舗価格となり通販価格よりは確実に高くなるため、総額は結局持ち込みありの場合と同額程度となる可能性が高いです。
店舗に欲しいタイヤがあるかも運次第だし
さらに工具&道具については次回交換時も使えるので、金額以上の差が出ることは間違いありません。
廃タイヤ処分料が安いのはどこか?
廃タイヤの処分は近くだと2りんかんが1本297円と安い料金設定なので、タイヤ交換後に車のトランクに載せて持っていきました。
一応、近くのバイクショップにも電話で確認してみましたが、タイヤ1本あたり550円と高かったので今回は頼まず。
タイヤ自分で小さめに切断すればゴミとして出せます。
しかし、DIYで切断している方の記事を読んでみると結構な時間と労力が必要で時間対効果を考えると損をするので、2本600円程度であれば廃タイヤの処分はお願いした方が絶対に得&楽だと判断しました。
バイクの前輪タイヤ交換準備:車体からタイヤを取り外す
- センタースタンドを立てる
- メーターケーブル取り外し
- ブレーキキャリパー取り外し
- アスクルシャフト引き抜く
- タイヤを前に転がす
おすすめ同時並行点検&手入れ箇所:ブレーキの厚さ計測、グリス塗布、各種サビ落とし
センタースタンド or ジャッキで片輪を浮かせる
スタンドを立てる場所(地面)は硬いアスファルトやコンクリート上がおすすめです。
- 硬い地面の方が車体が安定する
- 柔らかい土の上だとスタンドがめり込んでタイヤが浮かない
- 土の上だとタイヤが汚れて作業しづらくなる
場所の制約上「土の上でしか作業できない」という方は、足で踏み固めるなどの処置をしておきましょう。
メーターケーブル取り外し
- ゴムキャップ(カバー)を後ろにずらす
- フライヤー or ペンチでネジを反時計回りに外す
- メーターケーブルを引き抜く
ブレーキキャリパー取り外し
12mmラチェットレンチ or スパナで反時計回りに六角ボルトを2つ外す
ブレーキキャリパーをまっすぐ引き抜く
10年触れておらずなかなか動かなかったけど、左右に揺らしながら引くと外れたよ。
アスクルシャフト引き抜き
車体の前に位置取り左右にラチェットレンチとトルクレンチをかませたら、左は固定しておき、右は反時計回りになるように力を入れます。
ナットを外したら、ナットを外した側からゴムハンマー(プラハンマー)で軽く叩いてやり、アスクルシャフトを引き抜きましょう。
引き抜くコツとして、アスクルシャフトを回しながら引っぱると抜けやすいです。
タイヤを前に転がす
ホイールに何も繋がっていないことを確認できたら、タイヤを前に転がせば車体からの取り外し完了です。(先にムシを外してもOK)
バイクのタイヤ交換手順:ホイールから古いタイヤを取り外す
- ムシ外しでムシを外す&タイヤの空気を抜く
- ビードを落とす
- ホイールからタイヤを外す
ムシ外しでムシを外す&タイヤの空気を抜く
ムシ外しを突っ込んで反時計回りにゆっくり回すとムシにハマるので、少しずつ緩めていきましょう。
ムシを外すときは一気に回すとムシが飛ぶ → 紛失となりやすいので
- 空気が抜け始めたら、なるべくゆっくり緩めていく
- ムシ外しを回している手と反対の手で上から抑えておく
ようにするとムシの紛失を簡単に防ぐことができます。
この小さいものが「ムシ」です。失くすとタイヤに空気を入れておくことができなくなるので注意!
(空気は入るが抜けていく)
空気については、ムシを外すと、すぐに抜けきるはずです。
タイヤを寝かせるときは、ホイールに傷が付かないようにダンボールやタイヤなどを地面に敷いておこう。
ビードを落とす
タイヤに上から乗り体重をかけてビードを落とします。
硬いタイヤ or 私のように10年選手の古いタイヤを交換する場合はビードが固着して落ちにくい。
- タイヤの上でジャンプする
- 片足に体重をかけて踏み込む
- タイヤレバーに体重をかけながらビード付近を押す
など、とにかく体重を利用して楽なタイヤ交換を目指しましょう。
ビードを落としたら、ワックスを塗布して滑りを良くしておきましょう! ←ココ重要
→塗るのはタイヤのビード部分
→タイヤワックスの場合はホイールの外側部分&タイヤのビード部分の境目に1周吹きかけ、タイヤとホイールのすき間にも布や手で軽く塗り込むようにしておくと外れやすいです。
ホイールからタイヤを外す
リムガードで傷防止をしながらタイヤレバーでタイヤがホイールの外に出るように外していきます。(地味ですが、ここでリムに傷が付くかどうかが決まります)
私が購入したタイヤレバーセットはタイヤレバーは3本入っているにも関わらず、リムガードが2つしか入っていませんでした(レバー3本目は保護できない!)
→セットで購入するときは、リムガードがタイヤレバーの本数分入っている商品の購入がおすすめ
タイヤの片側をホイールの外へすべて出すことができたらもう一方も外しますが、ここまでくればあとはハンマーで叩くだけ(Youtuberやタイヤ交換に慣れた方の場合)
私は内側にワックスの塗りが少なかったためか、手持ちの100均ハンマーではいくら叩いても外れる気配がありませんでした。
Youtubeで何人かやっていましたが、タイヤを腕で前(下)に押すという力技で外しました。
→ホイール内側へのワックスが大事だということを身を以て体験!
バイクのタイヤ交換手順:ホイールに新しいタイヤを取り付ける
結束バンドで前輪タイヤを新しいタイヤに交換 → 失敗
- タイヤを結束バンドで縛る
- ホイールとタイヤにタイヤワックス(ビードワックス)を塗る
- ホイールにタイヤを載せる
- タイヤの上に乗り、タイヤをハメる
タイヤレバーで前輪タイヤを新しいタイヤに交換 → 成功
- タイヤレバーでホイールにタイヤの片側を少しずつハメていく
- タイヤレバーでホイールにタイヤの反対側を少しずつハメていく
タイヤを結束バンドで縛る&ワックス塗布
結束バンドを5本使うとビードのすき間をほぼ無くすことができました。
縛る理由としては、タイヤの幅を狭くすることで両方のビードを一気に入れるためです。
ついでにタイヤワックスを吹きかけると、ビード部分はツルツルに!
ホイールにタイヤを載せ、タイヤをハメる
動画の方がイメージが付きやすいので、Youtubeを載せておきます。
慣れているだけあって上手
私は枕木ではなく古いタイヤを下に敷いていたので、体重を利用しても古いタイヤで力が分散されるためか、中途半端にしかハマりませんでした。
→結束バンドでタイヤ交換するなら枕木の準備した方が良いです。
結束バンドでタイヤ交換 → 失敗すると?
前輪タイヤとホイールの状態ですが、ビードの両側が途中までは入っていますが中途半端にハマり
- 体重をかけてタイヤをハメようとしても動かない(あと一歩だが入らない)
- 元に戻そうとしても戻らない
という最悪の状態になってしまいました。
やはり枕木と違って力が分散されてしまうため、タイヤを組むときに下に敷く物としてタイヤはおすすめできません。
タイヤレバーでタイヤ交換 → 成功
写真を撮る余裕がなかったので、「教科書的なバイクのタイヤ交換の方法」を載せておく。
ベテランの方だとリムガードなしでもホイールに傷を付けずに交換できるようです。
DIYでも最終的にはこの方を目標にしたいですね。
バイクの後輪タイヤ交換準備:車体からタイヤを取り外す
- チェーンを緩めて外す
- アスクルシャフトを引き抜く
- ドラムブレーキを右へズラしながら、タイヤを後ろに転がす
※結束バンドは前輪でうまくいかなかったため、後輪は普通にタイヤレバーで交換しました。
おすすめ同時並行点検&手入れ箇所:ブレーキの厚さ計測、グリス塗布、チェーン調整、各種サビ落とし
チェーンを緩める
左のチェーン調整ネジを反時計回りに緩める。
同様に右のチェーン調整ネジを反時計回りに緩める。(間違えてブレーキ調整ネジを緩めないように注意)
車体に直接付いている方がチェーン調整ネジです。
チェーン脱着のポイントめも
ネジを緩めたらチェーンを外しましょう(チェーンがリアスプロケットから外れにくい場合は後輪タイヤを前に蹴ってあげると外れやすくなります。
アスクルシャフト引き抜き
手順は前輪のときと同じですが
- 左側:チェーン調整ネジが付いている固定金具とリアスプロケットの間
- 右側:チェーン調整ネジが付いている固定金具とドラムブレーキの間
には筒状の金属「ブッシュ」があるのでタイヤを再度組むときに間違えないよう写真を撮っておきました。
ドラムブレーキを右へズラしながら、タイヤを後ろに転がす
YBR125の場合、アスクルシャフトをドラムブレーキを右にズラすことでタイヤが簡単に外せます。
かなり時短だね。
交換前の画像を撮っておらず、タイヤはGT601Fです。
チェンシンタイヤよりも太くなって、YBRのイケメン度が増したねw
タイヤ交換時の正規作業として
- 割りピンを外す → ナットを緩める
- ブレーキ遊び調整ナットを緩める
など他にも外す部品がありますが、DIYなのでいかに楽して交換するか考ると皆こんな手順になるようです。
バイクの後輪タイヤ交換手順
後輪タイヤの交換手順については、前輪と同じ要領(タイヤレバー使用方法)で実施したため省略。
同時並行点検&手入れについて
サビ落とし&グリスアップ
サビはブラシで除去したあと、サビ防止に薄くグリスを塗布しておきました。
タイヤ周りのパーツ取り外しは初めてだったため、取り外す度に汚れをパーツクリーナーで除去&ブレーキシューの残りも同時にチェックで安心安全!
ドラムブレーキシューの限界:2mm(前輪のブレーキパッドはシャリシャリ音がするまで粘る猛者もいますが、早めの交換を推奨)
タイヤ交換によるグリップの変化について
YBR125の純正タイヤはチェンシンというメーカー(台湾)のものが装着されています。
- 普通に乗って12000km程度、私のように極端に走行距離が短い場合では10年持つ
- タイヤ(ゴム)はロングライフを目指しているためかかなり硬め&グリップは良いとは決して言えない
- 晴れた日に普通に乗る分には問題ない
- 雨の日は急ハンドルNG、砂や落ち葉が若干ある場合など滑りやすい道で曲がるときは注意が必要
それに対してGT601Fは
- TT100GPのような消しゴムタイヤではない&溝が深くロングライフが期待できる(レビューより)
- グリップはチェンシンタイヤと比べるのも失礼ですが、テスト走行のカーブ1つ目ですぐに分かった(雲泥の差)
→自動車学校で乗ったCB400を思い出しましたw - 雨の日でも安心感がある
問題点&失敗談
ビードが上がらない(車対応家庭用空気入れ)
車対応の家庭用空気入れ(手押しポンプ)で空気が入ったのでテスト走行に行きました。
すると、なんだか揺れる?
いや滅茶苦茶揺れている!
走行時に前輪タイヤを見てみると、タイヤが波打っていました。
原因=ビードが上がっていない!
すぐに帰宅し、タイヤをよく見てみると(画像はイメージ)
タイヤの線が完全にホイール内に入り込んでいるのがお分かり頂けただろうか?
ビードが上がったときは、この2線がキレイにホイールと平行になっている状態です。
初めてのタイヤ交換で、ビードは上がっていると勘違いしていました。
ムシを外し、自宅の手押しポンプでシュコシュコやること15分
400kPaまで圧を上げてもビードが上がる気配はなし(後輪標準は200kPa)
ムシを装着し、押せるぐらいまで空気を入れスタンドに持って行きました。
店員さんにお願いすると、「シュー・・・パン!パン!」
タイヤ1つでビードは左右上がるからパンパンと2回鳴る。
秒でした。
ビードが上がるまでにかかった体感時間は10秒ないくらいです。
前後タイヤの
- ムシを外す
- ビードを上げる
- ムシを装着
- 空気圧調整
を合わせても3分もかかっていないと思われます。
正直時間の無駄でした。
おまけ
新品タイヤのシール跡(ベタベタ)の剥がし方
製品シールを剥がすとベタベタが残っており、そのまま走ると道端の砂やゴミを吸着してタイヤのグリップを存分に活かせなくなってしまいます。
金属やプラスチック製のものならアルコールで拭き取るのが楽ですが、ゴムだとダメージを与えかねないので、ガムテープでペタペタすることでベタベタを取りました。
現場からは以上です!
ではまた(#`・ω・´*)/
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